注文住宅の間取りを決める具体的なステップとは?
公開日:2023/11/01 最終更新日:2023/09/21
注文住宅では完成までにさまざまなステップがありますが、なかでも間取りは重要な要素のひとつでしょう。間取り次第で空間もつながりや家事のしやすさなどが変わるため、しっかりとポイントを押さえて決めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、注文住宅の間取りの重要性やステップを解説します。
注文住宅の間取り選びの重要性
注文住宅は、家の間取りや内装、設備などさまざまな要素を決められることが醍醐味ですが、なかでも間取りにこだわりたいと考えている方も多いのではないでしょうか。注文住宅における間取りは、生活のしやすさに直結する要素であるため、慎重に決めることが大切です。
たとえば、家族とのコミュニケーションを大切にしたいというコンセプトのもと家づくりをしている場合、リビングに集まりやすい設計にすると理想的な空間になるでしょう。反対に、帰宅してリビングを通ることなく子ども部屋や寝室に行ける間取りとなっている場合、家族が顔を合わせにくい空間になる可能性があります。
ただ、夜勤や生活リズムが異なる場合は、各居室にアクセスしやすい間取りがよいと考えられるケースもあります。
そのほか、間取りは家事導線にも直結します。たとえば、洗濯が工程の多い家事ですが、お風呂の横に脱衣所とランドリールームがあり、クローゼットまでの距離が近い間取りにすれば、「洗う・干す・畳む・片付ける」という工程を最短で済ませることができます。
すべての要素を満たすことはむずかしいかもしれませんが、注文住宅では間取りを自由に決められるからこそ、慎重なポイントを押さえて検討することが重要です。
間取りを決める具体的なステップ
家づくりを進めるうえで、間取りをどのように決めればいいのかわからない方もいるでしょう。注文住宅では、家族構成やライフスタイルに合わせて自由に間取りを決められることから、かえって悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
家づくりにおいて、間取りを決めるときは、まず用途ごとに部屋を分けることが大切です。たとえば、和室やランドリールームが必要か、洋室は何部屋あれば足りるのかなど、必要なスペースと数をリストアップして、検討します。
そのあと、間取りを細かく決めていく作業となります。実際の生活をイメージしながら、生活動線や家事動線を意識して、部屋のレイアウトを考えましょう。たとえば、家事がしやすいキッチンにするために回遊動線を設けたり、玄関付近に洗面台を採用して、帰宅後すぐに手洗いができるようにしたりなど、実際の暮らしを想像して配置を考えます。
そのほか、収納スペースについても考えなければなりません。今の暮らしにおいて、収納スペースが足りていなければ、収納スペースを増やした間取りを計画しましょう。さらに、収納スペースには何をどれだけ収納するかも検討することが大切です。
掃除機や除湿器などの家電を収納する場所、こどものおもちゃや遊具を収納する場所、さらにペット用品を収納する場所など、収納する物に合わせて大きさを検討し、レイアウトも併せて考えることが大切です。
ライフステージの変化も考慮しよう
注文住宅の間取りを決めるうえで、ライフステージの変化を考慮しておくことも大切です。注文住宅を購入した後、ほとんどの方は数十年以上住み続けることになります。数十年経つと、結婚や出産、子どもの成長・独立、退職、老後といったように、ライフステージが大きく変化します。
注文住宅を検討する段階では30代であったとしても、子どもが独立したり、仕事を退職して老後に生活したりしている様子も考えて、間取りを決めることが大切です。
たとえば、子ども部屋を2部屋設けたとしても、子どもが独立した後の使い方を決めていなければ、物置になってしまうでしょう。しかし、子どもが独立した後はシアタールームにすると決めて間取りを考えておけば、スペースを無駄にする可能性が少なくなります。
また、採光を優先して2階にリビングを設けた場合、年を重ねるにつれて階段の上り下りが辛くなるかもしれません。このように、ライフステージによって注文住宅に求める要素が異なるため、将来を見据えて間取りを決めておくことが大切です。
また、リフォームを行うことを踏まえて間取りを決めておくと、ライフステージが変わっても住みやすい家を維持することができるのでおすすめです。
まとめ
注文住宅では、間取りを自由に決められる分、叶えたい希望を明確にしたり、ポイントを押さえたりしたうえで計画することが大切です。間取りの正解はひとつではなく、住む人によって正解が異なります。どのような暮らしをしたいか想像して、慎重に決めるようにしましょう。また、注文住宅の購入者は子育て世帯が多いですが、子どもの成長や独立、老後の生活など、ライフステージの変化に合わせて間取りを考えておくことも大切な要素となります。将来を見据えて計画しておくことで、長く快適に暮らせる住まいが実現するでしょう。